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堀田 貴嗣
Progress in Ferromagnetism Research, p.19 - 38, 2006/00
マンガン酸化物における強磁性金属相は、遍歴電子と局在スピンの間の強いフント結合に基づく二重交換機構によって理解されてきた。そのため、長年にわたって、マンガン酸化物の金属強磁性状態の出現には、ホールドーピングが必要不可欠であると信じられてきた。しかし、最近、ヤーンテラー歪みと結合する軌道縮退ハバード模型に基づいて、ドープしていないマンガン酸化物においても、強磁性相で金属絶縁体転移が起こる可能性が理論的に指摘された。その結果を詳細に解説する。
堀田 貴嗣
Physical Review B, 67(10), p.104428_1 - 104428_8, 2003/03
被引用回数:21 パーセンタイル:68.18(Materials Science, Multidisciplinary)ドープされていないマンガン酸化物の強磁性状態における新しい金属絶縁体転移の存在が、ヤーンテラー歪みと強く結合する-軌道縮退ハバード模型の数値的手法による解析に基づいて議論される。基底状態相図を電子・フォノン結合定数とクーロン相互作用によって定義される平面に描くと、銅酸化物に対する標準的な1バンドハバード模型とは対照的に、この-軌道縮退ハバード模型においては、ハーフフィリングでも、との有限の値に対して金属相が存在することがわかった。これは、フェルミ面の形状が、絶縁体相に特有の交替軌道秩序と整合しないためである。以上の結果に基づき、ドープされていないマンガン酸化物における超巨大磁気抵抗効果の新しいシナリオが議論される。
吉井 賢資; 水牧 仁一朗*; 中村 彰夫; 阿部 英樹*
Journal of Solid State Chemistry, 171(1-2), p.345 - 348, 2003/02
被引用回数:9 パーセンタイル:30.71(Chemistry, Inorganic & Nuclear)EuDyTiOの構造と磁性について調べた。x=0及びx=1の酸化物は共に絶縁体であり、おのおの6Kでの反強磁性及び64Kでの強磁性を示す。結晶構造はx0.4では正方晶、それより大きいxでは斜方晶であった。混晶領域では金属強磁性の発現が見られ、これはx=0及び1の系とまったく異なる性質である。これは、Ti伝導電子を介する希土類モーメント間の相互作用による強磁性であると推測した。また、Euイオンの原子価は酸化物では珍しい2+であることが磁化測定からわかった。発表では一部の試料における放射光吸収分光データについても触れる。
吉井 賢資; 中村 彰夫
Recent Research Developments in Physics, 3, p.758 - 776, 2002/00
本論文では、いくつかの遷移金属ペロブスカイト酸化物の磁性についてレビューする。紹介されるのは、(1)混晶Ti酸化物LaSmTiO及びLnNdTiO (Ln=Ce及びPr)における磁化ピーク,(2)クロム酸化物LaPrCrO及びGdCrOにおける磁化の反転,(3)アルカリ土類金属置換したコバルト酸化物LnSrCoO(Ln=La, Pr, Nd, Sm及びEu)における金属強磁性、である。これらの系における実験結果は、3d及び4f元素を含む酸化物の磁気的性質における結晶化学的ファクターの重用性を示唆する。